
Tomonari Furuse
古瀬 智成
Co-founder / CEO / シノヴァ
予測結果が出ても現場が理由を説明できず使い切れなかったという経験を起点に、予測と現場判断をつなぐ会議用データへ向かう。シノヴァが大切にする判断の手触り。
- Year
- 2022
- Role
- Co-founder / CEO
- Industry
- 需要予測・会議用分析
- Tags
- 需要予測・会議用分析事業設計組織づくり
Profile Summary
Profile
古瀬 智成氏が率いるシノヴァは、需要の兆しを会議で扱うための分析レポートを通じて小売、卸、在庫管理を担うチームの実務を支えています。事業のきっかけは「予測結果が出ても現場が理由を説明できず使い切れなかった」という経験でした。シノヴァでは、課題を大きな言葉へ置き換える前に、どんな確認が繰り返され、どこで判断が止まるのかを見ます。そうした観察を、予測と現場判断をつなぐ会議用データへつなげてきたリーダーです。
Company Focus
需要の兆しを会議で扱うための分析レポートを展開するシノヴァは、需要予測・会議用分析における小さな手戻りや確認待ちに目を向けています。小売、卸、在庫管理を担うチームが本来の仕事へ集中できるよう、情報の置き場と受け渡し方を整えることが事業の役割です。小売、卸、在庫管理を担うチームが自分の言葉で扱えることを、シノヴァは継続の条件に置いています。
Business Focus
予測と現場判断をつなぐ会議用データを進めるにあたり、シノヴァは需要の兆しを会議で扱うための分析レポートの使われ方を細かく見直しています。小売、卸、在庫管理を担うチームが途中で立ち止まる箇所や、説明を補わなければならない場面を拾い、最初から全体を統一せず、戻せる単位で試すことから改善を始めます。
Leadership Note
古瀬 智成氏は、一部の要望だけで全体の手順を変えそうなときに一度立ち止まります。そこで行うのは決断の先送りではなく、小売、卸、在庫管理を担うチームの側で何が増減するかの確認です。現場から戻ったメモを役職に関係なく読み直す文化を日々のレビューに落とし込み、役職に関係なく懸念を言葉にできるようにしています。
Interview
Q&A
Question 01
シノヴァが事業の形になる前に、見えていた課題は何でしたか。
インタビュアー
創業前から、需要予測・会議用分析の領域に関心があったのですか?
古瀬氏
関心はありましたが、最初はもっと素朴でした。予測結果が出ても現場が理由を説明できず使い切れなかったという出来事を通じて、現場の担当者の困りごとは表に出る頃には少し形が変わってしまうと感じたんです。
インタビュアー
このレポートで、課題が表に出る前の段階を扱いたかった。
古瀬氏
そうですね。このレポートは、その前段階を見えるようにする試みです。予測と現場判断をつなぐ会議用データも、現場の違和感を置き去りにしないためのテーマです。
インタビュアー
シノヴァを、すぐ形にしようとは思わなかったのですね。
古瀬氏
思わなかったです。このレポートを急いで形にすると、浅くなる気がしていました。予測結果が出ても現場が理由を説明できず使い切れなかったという出来事の後も、しばらくはノートに会話だけを書いていました。
インタビュアー
現場の担当者との会話を集めるところから。
古瀬氏
はい。現場の担当者が何に困ったと言うかより、どこで言いよどむかを見ていました。そこにシノヴァの事業の輪郭がありました。
Question 02
予測と現場判断をつなぐ会議用データを進めるうえで、あえて急がない部分はありますか。
インタビュアー
最近の開発で意識していることはありますか?
古瀬氏
使い始めた瞬間より、三週間後に残っているかを見ています。現場の担当者の仕事は毎日少しずつ変わるので、このレポートも硬く作りすぎると合わなくなります。
インタビュアー
継続して使われる余白が必要なのですね。
古瀬氏
そうです。予測と現場判断をつなぐ会議用データは、決め切る部分と現場に委ねる部分の配分が大切だと思っています。
インタビュアー
シノヴァが最近、手応えを感じた場面はありましたか。
古瀬氏
小さな場面ですが、このレポートを使った後に『確認が一回で済みました』と言われたことがあります。シノヴァには、こういう具体的な一言のほうが大きな褒め言葉より残ります。
インタビュアー
このレポートが生んだ、派手ではないけれど確かな変化ですね。
古瀬氏
そうです。予測と現場判断をつなぐ会議用データは、そういう小さな変化が積み重なって初めて意味を持つと思っています。
Question 03
現場から戻ったメモを役職に関係なく読み直す文化は、日々の仕事の中でどう表れますか。
インタビュアー
経営者として、組織に残したいものはありますか?
古瀬氏
問いの立て方です。需要予測・会議用分析の仕事は、すぐ答えが出るものばかりではありません。だから、問いを粗く置くと、その後の判断も粗くなります。
インタビュアー
問いの精度が事業の精度になる。
古瀬氏
はい。現場から戻ったメモを役職に関係なく読み直す文化を大切にするのは、そこに理由があります。
インタビュアー
シノヴァでメンバーに任せる時、気をつけていることはありますか?
古瀬氏
結論だけ渡さないことです。シノヴァでは、なぜそれをやるのか、このレポートのどこは触らないのかまで共有します。シノヴァがその背景を共有しなければ、仕事がただの作業になってしまいます。
インタビュアー
シノヴァでは、仕事の背景も一緒に渡す。
古瀬氏
そうです。シノヴァでは、背景を持って動ける人を増やしたいですね。
Question 04
現場の担当者に関わる判断で、最後に確認することは何ですか。
インタビュアー
シノヴァが迷ったとき、何を手がかりにしますか?
古瀬氏
このレポートの変更で影響を最も受ける人を想像します。便利そうに見えても、シノヴァが現場の担当者の手元で仕事を増やすなら判断としては危うい。需要予測・会議用分析ではそこを外せません。
インタビュアー
シノヴァは、利用者の負担から逆算する。
古瀬氏
そうです。予測と現場判断をつなぐ会議用データを進めるときも、見栄えより運用後の呼吸を見ます。
インタビュアー
シノヴァの判断で、感覚に頼ることはありますか?
古瀬氏
あります。ただ、シノヴァでは感覚だけで決めたとは言いません。このレポートのどこに引っかかったのかを言葉にして、初めてチームで扱える判断になります。
インタビュアー
シノヴァでは、勘を否定せず共有できる形にする。
古瀬氏
はい。シノヴァでは違和感を大事にしつつ、このレポートの判断として人に渡せる言葉まで整えます。
Question 05
シノヴァの次の挑戦で、楽しみにしていることを聞かせてください。
インタビュアー
次に見ている課題は、予測と現場判断をつなぐ会議用データですか?
古瀬氏
はい。ただ、広げ方には気をつけています。このレポートが一部の熱心な人だけのものになると、組織全体の動きにはつながりません。
インタビュアー
広げるために必要なことは何でしょう。
古瀬氏
現場の担当者が自分の言葉で扱えることです。借り物の言葉では続かないので、現場の表現を残しながら育てたいですね。
インタビュアー
シノヴァが、これからも変えない軸は何でしょう。
古瀬氏
シノヴァが変えないのは、相手の仕事を勝手に単純化しないことです。需要予測・会議用分析では、外から見ると小さな手順にも理由があることが多い。
インタビュアー
このレポートで便利にする前に、今の手順にある理由を見る。
古瀬氏
はい。その理由を見ないまま予測と現場判断をつなぐ会議用データを進めると、たぶん長くは続きません。
Question 06
現場の担当者との会話で、忘れられない一言はありますか。
インタビュアー
シノヴァらしい日常の風景を一つ挙げるなら。
古瀬氏
静かな会議の後に、このレポートへの細かい意見がチャットで急にたくさん出てくるところです。シノヴァの会議中に言ってよ、と思うこともあります(笑)。
インタビュアー
シノヴァでは、意見が後から出てくることもあるのですね。
古瀬氏
でも、それも大事にしています。このレポートについて、少し時間を置いたから出る意見もありますから。
Editor's Note
シノヴァの取材では、予測と現場判断をつなぐ会議用データを支える組織の会話と記録のあり方に注目しました。古瀬 智成氏の言葉には、事業を急いで拡大する前に、需要の兆しを会議で扱うための分析レポートが現場へ残る条件を確かめようとする慎重さがありました。
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