
Shu Takano
鷹野 周
CEO / プロトコル風
管理部門、内部統制担当、現場責任者の会話から始まった問いを、読まれる社内手順と現場で使える確認フローへ育てる。プロトコル風の事業づくりを追う。
- Year
- 2024
- Role
- CEO
- Industry
- 社内手順・確認フロー設計
- Tags
- 社内手順・確認フロー設計事業設計組織づくり
Profile Summary
Profile
プロトコル風の鷹野 周氏は、社内手順と確認フローを整理する運用設計サービスを完成品として押し出すより、管理部門、内部統制担当、現場責任者との対話を通じて運用を整えることを選んできました。「規程はあるのに日々の判断では別の暗黙知が使われていた」という問題意識を出発点に、情報の残し方、確認の順番、担当者間の受け渡しを見直しています。社内で大切にする速く決める部分と時間をかける部分を分ける進行も、現場の言葉を急いで結論へ変えないためのものです。
Company Focus
プロトコル風は、社内手順・確認フロー設計の領域で社内手順と確認フローを整理する運用設計サービスを提供しています。主な利用場面は管理部門、内部統制担当、現場責任者の実務です。プロトコル風は導入時の分かりやすさだけでなく、担当者が変わった後も記録や判断が引き継がれることを重視しています。プロトコル風は、機能の多さより、確認や受け渡しが短くなることを価値として見ています。
Business Focus
現在の重点は読まれる社内手順と現場で使える確認フローです。プロトコル風では、完成形を一度に決めるのではなく、管理部門、内部統制担当、現場責任者が迷う場面を特定してから改善の単位を決めています。一部の熟練者だけが分かる状態を完成形にしないという方針のもと、導入後の修正や引き継ぎまでを事業設計に含めています。
Leadership Note
速く決める部分と時間をかける部分を分ける進行という姿勢が、鷹野 周氏のリーダーシップを表しています。例外を切り捨てて標準化を急ぎそうな局面ほど、会議の熱量ではなく、実行後に説明できるかを重視します。決定の背景を残し、後から参加したメンバーも判断をたどれる状態を作っています。
Interview
Q&A
Question 01
社内手順・確認フロー設計に入っていく入口は、どこにありましたか。
インタビュアー
事業化する前に、どんな問いを持っていたのでしょう。
鷹野氏
なぜ同じ話が何度も蒸し返されるのか、という問いです。規程はあるのに日々の判断では別の暗黙知が使われていたという場面を見たとき、現場の担当者に足りないのは能力ではなく、状況を受け渡すための器だと思いました。
インタビュアー
その器としてこのサービスがある。
鷹野氏
はい。記録や連絡を増やすのではなく、必要な判断が自然に残るようにする。そこから読まれる社内手順と現場で使える確認フローへ焦点が移っていきました。
インタビュアー
プロトコル風の原点は、周囲に説明しづらい課題だったのではないですか?
鷹野氏
説明しづらかったですね。社内手順・確認フロー設計の大きな課題として語る前に、現場の担当者が言葉を止める場面を見ていました。プロトコル風が注目したのは、目立つ不満より、確認のたびに小さく手が止まるところです。
インタビュアー
プロトコル風は、課題名になる前の停滞を見ていた。
鷹野氏
そうです。そこを見逃すと、このサービスも整って見えるだけのものになります。プロトコル風では、格好よく説明することより、実際に起きていることから離れないようにしました。
Question 02
読まれる社内手順と現場で使える確認フローに取り組む中で、最近考えが変わったことはありますか。
インタビュアー
プロトコル風が読まれる社内手順と現場で使える確認フローを進めるうえで、難しい点は何でしょう。
鷹野氏
便利に見せることはできますが、運用に残すのは別の話です。現場の担当者が忙しいときにも使えるか、説明なしで意味が通るかをかなり見ています。
インタビュアー
このサービスには、忙しい場面での耐久性が必要なのですね。
鷹野氏
はい。このサービスは、余裕があるときだけ使えるものでは足りません。読まれる社内手順と現場で使える確認フローを支えるなら、むしろ慌ただしい時間に邪魔にならないことが大事です。
インタビュアー
プロトコル風が、まだ足りないと感じている部分はありますか?
鷹野氏
あります。プロトコル風のチームが分かりやすいと思った言葉でも、現場の担当者には少しよそよそしく聞こえることがある。このサービスの案内は何度も直しています。
インタビュアー
プロトコル風では、言葉づかいも設計の一部なのですね。
鷹野氏
本当にそうです。このサービスの短い表現一つでも、利用する人が急かされていると感じることがありますから。
Question 03
現場の担当者の声を、社内ではどう扱っていますか。
インタビュアー
プロトコル風のチーム文化をどう表現しますか?
鷹野氏
派手ではありませんが、しぶといです。このサービスの改善でも、一度出した案を磨き直すことを嫌がらない人が多い。
インタビュアー
粘り強さが文化になっている。
鷹野氏
そうですね。読まれる社内手順と現場で使える確認フローは短距離走ではないので、地味な確認を続けられる組織でいたいと思っています。
インタビュアー
プロトコル風の組織が大きくなるほど、難しくなりそうです。
鷹野氏
難しくなります。だから、早い段階から『誰が決めたか』より『何を見て決めたか』を残すようにしています。
インタビュアー
プロトコル風では、決めた人より、見ていたものを残す。
鷹野氏
はい。そうすると、後から入った人も議論に参加しやすくなります。
Question 04
プロトコル風の事業軸を守るために、あえて止めることはありますか。
インタビュアー
決断を先送りしたくなる場面はありますか?
鷹野氏
あります。特に、例外を切り捨てて標準化を急ぎそうな局面では、一度立ち止まります。進めること自体より、戻れる幅を残せているかが気になります。
インタビュアー
戻れる設計を見ている。
鷹野氏
はい。このサービスを現場へ渡すときも、最初から完成形を求めず、調整できる余白を置くようにしています。
インタビュアー
プロトコル風が決める前に、必ず見るものはありますか?
鷹野氏
このサービスに触れる最初の三分です。プロトコル風では、現場の担当者が何を見てどこで止まりそうか、その入口を想像してから決めます。
インタビュアー
このサービスに触れる最初の三分ですか?
鷹野氏
はい。このサービスを長く使った時の価値も大事ですが、現場の担当者が入口で置いていかれたら、その先まで届きません。
Question 05
現場の担当者との関係は、これからどう変わっていきますか。
インタビュアー
次の挑戦として、何を意識していますか?
鷹野氏
使う人が増えたときに、雑にならないことです。このサービスは、対象が広がるほど平均化されやすい。そこをどう防ぐかを考えています。
インタビュアー
広げながら個別性も見る。
鷹野氏
はい。現場の担当者の事情を失わずに、読まれる社内手順と現場で使える確認フローを進める。その両立が次の課題です。
インタビュアー
プロトコル風が広がっていく中で、怖さはありますか?
鷹野氏
あります。プロトコル風が広がるほど、このサービスの最初の手触りが薄くなる怖さがあります。だから、『規程はあるのに日々の判断では別の暗黙知が使われていた』という原点の話は社内でも何度もします。
インタビュアー
プロトコル風の原点を共有し続ける。
鷹野氏
ええ。プロトコル風にとって原点は飾りではなく、迷った時に戻る場所です。
Question 06
プロトコル風の事業をめぐって、印象に残っているやりとりはありますか。
インタビュアー
忙しい中で、チームの空気を保つ工夫はありますか?
鷹野氏
大げさなことはしていません。うまくいかなかった時に、誰か一人のせいにしないことくらいです。あとは、お菓子が減るのが早いですね(笑)。
インタビュアー
急に生活感が出ました。
鷹野氏
そういう生活感も大事だと思います。難しい話をしていても、働いているのは普通の人ですから。
Editor's Note
プロトコル風の取材では、読まれる社内手順と現場で使える確認フローを支える組織の会話と記録のあり方に注目しました。社内手順と確認フローを整理する運用設計サービスの機能より、導入後に起こる会話や引き継ぎを具体的に語った点に、鷹野 周氏の経営観が表れています。
Related Profiles
More from 2024
同じ年次特集から、あわせて読みたいプロフィールを紹介します。

真壁 颯
Founder / CEO / Nexply
営業後ワークフロー自動化
営業は、商談が終わってからも続いている。確認、引き継ぎ、次回行動のあいだに残る摩擦を整える真壁颯のワークフロー設計。
Read Profile
高峰 紘介
CEO / 澄科
生活リズム・相談前記録支援
生活者、家族支援者、相談窓口の担当者の会話から始まった問いを、相談しやすさを支える生活記録の設計へ育てる。澄科の事業づくりを追う。
Read Profile
永瀬 慎
Co-founder / CEO / Vellnote
キャリア面談・人材開発
面談で話した前向きな言葉が日常業務に戻ると薄れてしまったという経験を起点に、面談後の行動を支える振り返り設計へ向かう。Vellnoteが大切にする判断の手触り。
Read Profile